紅葉の山や谷を散策する「紅葉狩り」は、春の花見と並んで古い歴史があるそうです。
元々は貴族が大勢の従者を引き連れて奥山に入り、紅葉を観賞しながら宴を開き、歌を詠んだ、風雅な秋の野遊びが始まりとされているそうです。
観世信光(かんぜのぶみつ)作の能「紅葉狩(もみじがり)」は、貴族が楽しんだ紅葉狩りの様子を今に伝え、後に歌舞伎や浄瑠璃の演目にもとりあげられ、秋の紅葉狩りは古くからずっと日本人の心に響いてきました。
江戸時代に入ると、この紅葉狩りの習慣は庶民にも広がり、酒盛りをして楽しむようになったのだそうです。